$94-05-79-08-4-0 [soundStopAll] [enableFullScreen] [charaSet A 5046001 1 ミス・クレーン] [cameraMove 0 0,0 1.01] [scene 113300] [fadein black 1.5] [wait fade] [charaTalk A] [charaFace A 6] [charaFadein A 0.1 1] @ミス・クレーン ふぅ……。 [k] ?1:お疲れ様、ミス・クレーン ?! [bgm BGM_EVENT_128 0.1] [charaFace A 0] @ミス・クレーン あら、マスPさん。[r]そちらも、遅くまでお疲れ様です。 [k] @ミス・クレーン 一緒に、お茶でもいかがです?[r]えっちゃんおすすめのお菓子があるんですよ。 [k] [messageOff] [wipeout rollRight 1.0 0.5] [bgm BGM_EVENT_128 1.0 0.4] [wait wipe] [charaFadeout A 0.1] [wt 1.0] [bgm BGM_EVENT_128 1.0 1.0] [wipein rollLeft 1.0 0.5] [wait wipe] [wt 0.2] [charaTalk A] [charaFace A 0] [charaFadein A 0.1 1] [wt 0.1] [charaMove A 0,-8 0.5] [wt 0.7] [charaMove A 0,0 0.5] [wt 0.8] @ミス・クレーン ああ、美味しい……。[r]良い時代ですね。 [k] @ミス・クレーン 私が[#機:はた]を織り始めた頃は、お茶もお菓子も高級品。[r]つましい暮らしの庶民には夢のまた夢でした。 [k] [charaFace A 1] @ミス・クレーン 化生とも人々の夢ともつかぬ曖昧な出自の私が、[r]『現実の昔』を語るのもおかしな話ですけど。フフッ。 [k] ?1:そこまで話しちゃっていいの? ?! [charaFace A 0] @ミス・クレーン スケッチブックの呪縛から解かれたせいか、[r]そこは隠さずとも良いと思えるようになったのです。 [k] [charaFace A 3] @ミス・クレーン ただ、献上する『幸』をこしらえる姿を見られた時は、[r]主人の[#下:もと]を去らねばなりませんけれど。 [k] @ミス・クレーン 『鶴の恩返し』はそういう話だったでしょう? [k] [charaFace A 6] @ミス・クレーン これは、私自身にもどうしようもないこと。[r]おかげで、多くの別れを味わう羽目になりました。 [k] [charaFace A 4] @ミス・クレーン 人と、それ以外のモノ。[r]添い遂げるのは難しいのかもしれませんね……。 [k] @ミス・クレーン ……。[r]……。 [k] [charaFace A 6] @ミス・クレーン マスPさんは、歴戦のマスターなのだと[r]マシュさんたちから伺っています。 [k] @ミス・クレーン そして、多くの出会いと……別れを経験してきたとも。 [k] [charaFace A 8] @ミス・クレーン だから、訊かせてください。[r]アナタにとって『別れ』とは、どのようなものですか? [k] ?1:寂しくてつらいものだけど、それだけじゃない @ミス・クレーン ええ、ええ。そうでしょうとも。[r]別れるのは寂しいこと、つらいこと、イヤなことです。 [k] @ミス・クレーン 一度添うと決めたからには、いついつまでも比翼の鳥に。[r]それが自然な心というもののはず……。 [k] [charaFace A 9] @ミス・クレーン ですが……『それだけではない』と?[r]別れに何か良いこともあると、そう仰るのですか。 [k] @ミス・クレーン 歌にもありますね。[r]涙や失恋、別離を通じて強くなれるのだと。 [k] @ミス・クレーン 古来より、多くの人が語ってきた言葉です。[r]故に、それは真実なのでしょう。 [k] [charaFace A 4] @ミス・クレーン けれど、私には理解できませんでした。[r]終わったら。別れたら。 [k] @ミス・クレーン すべて消えてしまうではありませんか……。 [k] ?2:必要なことだったと思う [charaFace A 10] @ミス・クレーン 必要なこと……?[r]別れること、離れ離れになることが、ですか? [k] @ミス・クレーン そのようなこと、思いもしませんでした。[r]いつだって別れは涙と未練ばかり……。 [k] [charaFace A 4] @ミス・クレーン あの別れのことどもは、痛みに満ちたものばかり。 [k] @ミス・クレーン ……。[r]……。 [k] [charaFace A 9] @ミス・クレーン ああ、ごめんなさい。[r]思い出す内に、涙が溢れてきてしまいました。 [k] [charaFace A 0] @ミス・クレーン マスPさん。[r]アナタは私などより、ずうっと強い方なのですね。 [k] @ミス・クレーン [#永久:とわ]の別れを必要なことと受け止めるのは、[r]私ごときでは……到底、敵いません。 [k] [charaFace A 6] @ミス・クレーン あるいは、そこまで強くなるのに、[r]どれほどの傷をアナタは……。 [k] [charaFace A 4] @ミス・クレーン ……いえ、口が過ぎました。[r]主人の心に踏み込むなど、従者の分を越えたこと。 [k] ?! ?1:別れても、思い出が残るから ?! [charaFace A 6] @ミス・クレーン 思い出……それは、永遠に共に在る安らぎよりも[r]強く、価値がある……そういうことですか? [k] @ミス・クレーン 儚い強がりではなく、心からそうだと……[r]信じてもよいのですか? [k] ?1:うん ?2:(黙って頷く) [messageOff] [cameraMove 0.4 0,10 1.01] [wt 0.5] [cameraMove 0.4 0,0 1.01] [wt 0.8] ?! [charaFace A 3] @ミス・クレーン ……んもう、マスPさん。[r]反則。反則ですよ。 [k] [charaFace A 0] @ミス・クレーン 多くの旅を乗り越えてきた、その瞳。[r]それを見てしまっては、納得するほかありません。 [k] @ミス・クレーン 出会いと別れの答え。その予感を以て、[r]私の魔術に織り込む最後の糸といたしましょう。 [k] @ミス・クレーン 別れてなお、その先に希望があるというのなら。[r]『さようなら』に別の意味があるのなら。 [k] [charaFace A 7] @ミス・クレーン 私はそれを……見てみたいのです。 [k] [charaFace A 4] @ミス・クレーン 今生の『私』では辿り着けないかもしれません。[r]ですが……。 [k] [charaFace A 0] @ミス・クレーン それでも、と。[r]この予感が当たっていることを……希望します。 [k] [charaFace A 1] @ミス・クレーン フフッ。これはきっと、『私』だけの特別。[r]《本質体》も持っていない宝物……。 [k] [messageOff] [wt 1.0] [fadeout black 2.0] [bgmStop BGM_EVENT_128 2.0] [wait fade] [wt 0.5] [soundStopAll] [end]