$94-00-24-07-1-0 [charaSet A 98001000 1 マシュ] [charaSet B 11002002 1 エドモン・ダンテス] [charaSet C 99490000 1 ナイチンゲール] [charaSet E 98002000 1 フォウ] [charaSet F 98006200 1 悪霊] [charaSet H 11002002 1 ダンテス影] [soundStopAll] [bgm BGM_EVENT_2 0.1] [scene 10000] [fadein black 0.5] [wait fade] [wt 2.0] @F:??? ……男は、救われたのです。最後には。 [k] @F:??? 血塗られた復讐劇の果てに、[r]男は、自らを構成していた悪を脱ぎ捨てました。 [k] @F:??? 男は、再び得たのです。[r]失われてしまった筈の尊きものを。 [k] @F:??? 想いを。愛を。[line 3]ヒトの善性を。 [k] @F:??? 男の名は……[r]モンテ・クリストである事を捨てた、彼の名は。 [k] @F:??? エドモン・ダンテス。[r]凄絶の復讐鬼となり果てるも、愛を取り戻した男。 [k] @F:??? 復讐を捨てて旅立つ彼の隣には、[r]彼を愛する異国の姫の姿があったといいます。 [k] @F:??? けれど。[r]けれど、[#今の彼]は…… [k] [messageOff] [fadeout black 1.0] [wait fade] [wt 1.5] [charaFadeout A 0.1] [charaTalk A] [charaFace A 12] [charaFadein A 0.1 2] [charaFadein E 0.1 0] [scene 10400] [fadein black 1.0] [wait fade] @マシュ 先輩…… [k] @フォウ キューウ、フォーウ…… [k] [charaFace A 13] @マシュ ……はい、フォウさん。大丈夫です。[r]きっと先輩は明日にも目を覚ましてくれます。 [k] [charaFace A 8] @マシュ 弱気は駄目ですね。[r]しっかりしないと。 [k] [charaFace A 0] @マシュ 先輩が瞼を開けた時、[r]元気のない姿は見せられません。 [k] @フォウ フォウ、キャーウ![r]フォウ! [k] [charaFace A 13] @マシュ はい、そう思います。[r]いつ先輩が戻って来てもいいように[line 3] [k] [wt 1.0] [messageOff] [charaFadeout A 0.2] [charaFadeout E 0.2] [bgmStop BGM_EVENT_2 0.1] [se ba1] [scene 20160201 0.2] [wait scene] [wt 1.0] [se ad60] [wt 2.5] [seStop ad60] [se ad45] [wt 1.0] [bgm BGM_EVENT_5 0.1] [charaTalk B] [charaFace B 5] [charaFadein B 0.1 1] @B:アヴェンジャー ……女は何処だ。 [k] @B:アヴェンジャー フン。呆けた顔をするな。[r]あの女だ、オレがメルセデスと名付けた女。 [k] @B:アヴェンジャー オレがいない間に何処へ行った?[r]行く先など、シャトー・ディフにはあるまいに。 [k] ?1:あれ、いつの間に [charaFace B 0] @B:アヴェンジャー 心当たりはない、か。 [k] ?2:廊下か『裁きの間』では? [charaFace B 4] @B:アヴェンジャー 確かにな。[r]おまえが知るのはその空間だけだが。 [k] [charaFace B 5] @B:アヴェンジャー おまえが見てきた監獄塔の様子などは[r]シャトー・ディフを成すほんの一部に過ぎん。 [k] [charaFace B 0] @B:アヴェンジャー おまえには充分だろうが、[r]他にも愉快な部屋はごまんと在る。 [k] ?! [charaFace B 4] @B:アヴェンジャー ……まあいい。構うものか。 [k] [charaFace B 0] @B:アヴェンジャー 行くぞ。準備しろ。[r]最後の『裁きの間』の準備が整ったようだ。 [k] [charaFace B 5] @B:アヴェンジャー 第七の支配者を殺せ。迷うな。惑うな。[r]どうせ、道はひとつしかない。 [k] [messageOff] [fadeout black 1.0] [wait fade] [charaFadeout B 0.1] [scene 22000] [wt 2.0] [fadein black 1.0] [wait fade] [wt 1.0] [se ad60] [wt 2.5] [seStop ad60] [charaTalk B] [charaFace B 0] [charaFadein B 0.1 1] @B:アヴェンジャー 実に、おまえは運がいい。 [k] @B:アヴェンジャー オレが傍らを歩いてやっているのもそうだが、[r]イフ城に潜む地獄の殆どを、おまえは知らずにいる。 [k] [charaFace B 5] @B:アヴェンジャー 余程、何かに愛されているのだろうよ。[r]拷問の雨あられによる触覚、痛覚への打撃もない。 [k] [charaFace B 4] @B:アヴェンジャー 収監された者どもによる無数の呻き、[r]死にかけの大合唱による聴覚への打撃もない。 [k] [charaFace B 5] @B:アヴェンジャー そう、途絶えぬ死臭による嗅覚への打撃もだ。 [k] ?1:なくて良かった [charaFace B 1] @B:アヴェンジャー ハッ、それはそうさ![r]まったく、正直な奴だ。 [k] ?2:なぜ、そんなに此処に詳しい? [charaFace B 0] @B:アヴェンジャー オレの在り方ゆえだ。[r]此処は本来のシャトー・ディフとも幾らか異なるが、 [k] @B:アヴェンジャー むしろ在り方はオレに近付いている。[r]消えぬ怨念が、伝説の監獄塔をねじ曲げている。 [k] ?! [charaFace B 4] @B:アヴェンジャー ……まあいい。何であれ、だ。 [k] [charaFace B 0] @B:アヴェンジャー おまえを苛むのは事実上、『裁きの間』だけだ。[r]羨ましいとは思わんが[line 3] [k] @B:アヴェンジャー 随分とまた、[r]オレと異なる道を歩むものだ。 [k] [charaFadeout B 0.1] [messageOff] [se ad60] [wt 1.0] [seStop ad60] [messageOff] [wipeout rightToLeft 1.0 1] [wait wipe] [wt 2.0] [charaFadeout B 0.1] [scene 23000] [se ad45] [wipein leftToRight 1.0 1] [wait wipe] [wt 1.0] [charaTalk B] [charaFace B 0] [charaFadein B 0.1 1] @B:アヴェンジャー [line 3]フン。 [k] ?1:誰もいない? ?2:準備が整ったって言ってなかった? ?! [charaFace B 0] @B:アヴェンジャー ひとつ、昔話をしてやろう。[r]暇潰しだ。 [k] [charaFace B 4] @B:アヴェンジャー ……煙草が欲しいところだが、贅沢は言うまい。 [k] [charaFace B 0] @B:アヴェンジャー 他愛のない昔話だ。[r]だが、世界で最高の復讐劇であると宣う者もいる。 [k] @B:アヴェンジャー ある海の傍らに愚かな男がいた。 [k] [charaFace B 4] @B:アヴェンジャー 誠実な男だった。[r]この世が邪悪に充ちているとは知らぬ男だった。 [k] [charaFace B 0] @B:アヴェンジャー 故に、男は罠へと落とされた。[r]無実の罪によってシャトー・ディフへと囚われて…… [k] [charaFace B 5] @B:アヴェンジャー 十四年。地獄の日々を乗り越えて、[r]監獄塔から生還した男は[line 3]復讐鬼となった。 [k] @B:アヴェンジャー 人間の持つ善性のすべてを捨てて、[r]男は、悪魔が如き[#狡猾:こうかつ]さと力を手に入れていたのだ。 [k] [charaFace B 4] @B:アヴェンジャー 男は、憤怒のままに復讐へと[#耽:ふけ]った。 [k] [charaFace B 0] @B:アヴェンジャー 自らを地獄へ送った者どもを、[r]一人ずつ、たっぷりと恐怖を与えながら手に掛けて。 [k] [charaFace B 1] @B:アヴェンジャー クク……[r]ああ、今でも思い出せる。連中の顔、顔、顔! [k] @B:アヴェンジャー 我が名を告げたときの驚愕![r]己が忘れ去っていた悪業の帰還を前にした絶望! [k] [charaFace B 2] @B:アヴェンジャー クク[line 3]ははは、はははははははは![r]あれこそが復讐の本懐! 正当なる報復の極みなる! [k] ?1:それって…… ?2:キミの経験なのか、アヴェンジャー ?! [charaFace B 1] @B:アヴェンジャー フッ。[#逸:はや]るな。[r]年長者の話は、最後まで聞くものだ。 [k] [charaFace B 0] @B:アヴェンジャー とはいえ[#概:おおむ]ねこれで終わりだ。[r]男は復讐に[#耽:ふけ]ったが、最後の一人を見逃した。 [k] [charaFace B 4] @B:アヴェンジャー ……自らの悪を捨てたのだ、と言う者もいる。[r]最後の最後に善性を取り戻したのだと。 [k] [charaFace B 5] @B:アヴェンジャー [line 3]愛を、得たのだと。 [k] ?1:……何をそんなに怒ってる[&んだ:の] ?! @B:アヴェンジャー ……男は確かに復讐を止めた。[r]そう、失われた筈の愛を取り戻したのだろう。 [k] @B:アヴェンジャー 男は、復讐鬼たる自身を愛し続けた寵姫と共に[r]何処へなりとも消え失せた。 [k] ?1:ハッピーエンドだ [charaFace B 4] @B:アヴェンジャー ああ、そうだな。 [k] ?2:その話、確か、どこかで [charaFace B 4] @B:アヴェンジャー ……だろうな。性質の悪い小説家めの所行で、[r][#遍:あまね]く世に広まった話ではある。 [k] ?! @B:アヴェンジャー 男の人生は物語となった。[r]或いは、物語こそが男の人生であったのか。 [k] [charaFace B 0] @B:アヴェンジャー いずれにせよ[line 3] [k] @B:アヴェンジャー 物語は至上の喝采を浴び、[r]無数の想いを受け、復讐の神話となった。 [k] [charaFace B 5] @B:アヴェンジャー かつて男は復讐の神を叫んだが、[r]哀れ、男自身がソレに成り果てたのだ。 [k] @B:アヴェンジャー 男は、人類史へと刻まれた。[r]人々が夢想する荒ぶるカタチのままに。 [k] @B:アヴェンジャー そして、英霊と化した男の魂は、[r]魔術の王が時を焼却せんとする頃になって[line 3] [k] [messageOff] [se ad60] [wt 1.0] [seStop ad60] @C:メルセデス ……エクストラクラス。[r]ひどく特異なサーヴァントとして現界した。 [k] [charaFadeout B 0.1] [charaTalk C] [charaFace B 5] [charaFace C 0] [charaFadein B 0.1 2] [charaFadein C 0.1 0] @C:メルセデス [line 3]それが、あなたですね。アヴェンジャー。 [k] @B:アヴェンジャー …………。 [k] [charaFace C 4] @C:メルセデス 結局のところ、私……[r]私自身のコトは何も思い出せませんでした。でも。 [k] [charaFace C 5] @C:メルセデス 分かるんです。[r]どうしてか、あなたのことは分かるの。 [k] ?1:メルセデス? ?2:まさか、第七の[line 3] ?! [charaFace C 1] @C:メルセデス ごきげんよう、[%1]様。[r]いいえ、あなたではありません。黒い彼を、私…… [k] [charaFace B 5] @B:アヴェンジャー そこを退け。女。[r]オレは積極的に女を殺しはしない。 [k] ?1:どの口で!? [charaFace B 5] @B:アヴェンジャー ……フン。 [k] ?2:ジャンヌさんの時は全力でしたよね [charaFace B 0] @B:アヴェンジャー あれはルーラーだ。人間城塞だ。[r]女と言うには心身ともに堅すぎる。 [k] ?! [charaFace C 5] @C:メルセデス この塔は悪しきモノです。[r]そしてアヴェンジャー様、あなたもそう。 [k] @C:メルセデス あなたは[line 3]やっぱり、この世にいてはいけない。 [k] [charaFace B 1] @B:アヴェンジャー [line 3]ほう、面白い。[r]またしてもそう言ってのける女がいるか。 [k] [charaFace B 5] @B:アヴェンジャー メルセデス。否、否、己を失って彷徨う女。[r]まさか、イフ城に在りながらオレを否定するか? [k] [charaFace B 1] @B:アヴェンジャー か弱い女などであるものか。[r]貴様は強い、貴様は聖女にも匹敵する強き魂だ! [k] @B:アヴェンジャー 本性を顕せ![r]このオレが、世に在ってはならぬのならば! [k] [charaFace B 2] @B:アヴェンジャー [line 3]示せ。おまえの全力を以て殺してみせろ! [k] [charaFace C 4] @C:メルセデス 私は、未だ分からない……[r]私が、なぜ、此処にいるのか…… [k] [charaFace C 0] @C:メルセデス ……でも、力を貸してくれるモノたちが在る。 [k] [messageOff] [charaFadeout B 0.1] [charaFadeout C 0.1] [bgmStop BGM_EVENT_5 0.1] [se ad21] [wt 1.0] [bgm BGM_EVENT_3 0.1] [charaTalk F] [charaFadein F 0.7 1] @死霊 ……チカラ、ヲ、カソウ……オンナ…… [k] @死霊 ……ワレラ、英霊タリエヌ死霊ナレドモ…… [k] @死霊 ……貴女ヲ、片時モワスレタコトハ、ナイ…… [k] [charaFadeout F 0.1] [charaTalk B] [charaFace B 5] [charaFadein B 0.1 1] @B:アヴェンジャー シャトー・ディフに集う呪いの集合?[r]いいや違うな。ソレには怨念がない、怒りがない。 [k] [charaFace B 1] @B:アヴェンジャー おまえを慕い想う魂の欠片どもか![r]ははは、いいぞ。死霊にさえ愛される女とは。 [k] @B:アヴェンジャー よほどの道を歩んできたのだろう。[r]おまえは、いずれ名のある英霊かもしれぬ。 [k] [se ad42] [messageOff] [fowardEffect bit_talk_11 1] [charaFilter H silhouette 00000000] [charaTalk H] [charaFadein H 1.0 1] [wt 1.1] [charaFadeout B 0] [charaFilter B silhouette 00000000] [charaTalk B] [charaFadein B 0 1] [wt 0.1] [charaFadeout H 0] @B:アヴェンジャー [line 3]だが。怨念なき死霊など、[#微:そよ]風に等しい。 [k] [fowardEffectStop bit_talk_11] [charaFadeout B 0.1] [charaTalk C] [charaFace C 5] [charaFadein C 0.1 1] @C:メルセデス ……!! [k] [charaFadeout C 0.1] [charaTalk F] [charaFadein F 0.1 1] @死霊 オオオオオオオオ……![r]アヴェンジャー……アワレ な、ワタシ、ヨ! [k] @死霊 コノ方コソ我ラガ光[line 3]唯一 ノ 救イ。[r]其れすらモ[line 3]オマエ は拒まねば ナラヌ! [k] @死霊 救われぬ、救われぬ……![r]せめて死ネ……! 燃え尽きる蛾のヨウに……! [k] [messageOff] [fadeout black 0.5] [wait fade] [soundStopAll] [end]