＄94-10-12-21-1-0


[enableFullScreen]
[soundStopAll]

[charaSet C 1098272300 1 オベロン]
[sceneSet G 229000 1]
[charaScale G 1.2]
[sceneSet H 229000 1]
[charaScale H 1.2]

[sceneSet I 229000 1]
[charaScale I 1.2]

[sceneSet J 10000 1]
[charaScale J 1.2]


[charaTalk depthOff]
[charaDepth G 1]
[charaDepth H 4]

[charaDepth I 5]
[charaDepth J 6]
[charaDepth C 7]
[wt 0.1]

[scene 10000]
[fadein black 1.5]
[wait fade]


[bgm BGM_MAP_127 0.1]
＠
人間は本当に嫌いです。
[k]

＠
卑劣で虚弱で愚昧で鈍感。[r]非合理で不誠実で反抗的で嘘つき。
[k]

＠
だから教育してやるしかありません。[r]こんな不完全な生き物、絶対に認めません。
[k]

＠
完全管理してやります。[r]完全矯正してやります。
[k]

[messageOff]
[charaFadein G 1.0 0,-280]
[charaMove G 0,-220 30.0]
[wt 1.0]
[scene 229000 1.0]

＠
テーブルの上に広げられた、[r]プレイ途中の双六ゲームに突っ伏すように、
[k]

＠
三人の人間が眠っている。
[k]

＠
テスト対象の三人。
[k]

＠
偏屈作家キャスターの手引きで[r]カルデアに辿り着いたのはいいとしても、
[k]

＠
正しく正義の存在である自分は、[r]カルデアに[#与:くみ]する理由と価値を見出せないと、
[k]

＠
嘘偽りなくカルデアのために働けない。
[k]

＠
だから、カルデアの人間三人を選び出し、[r]代表としてテストしたのだ。
[k]

＠
自分が協力する価値のある人類なのか。[r]本当に正しさを持っている存在なのか。
[k]

＠
……彼らは、自分たちがそれに合格したか[r]どうかも気付かず、眠っている。
[k]

＠
一人なんて、[#涎:よだれ]を垂らして[r]呑気に幸せそうに眠っている。
[k]

＠
その寝顔を見ただけで、[r]胸中に恥ずかしさが湧き上がってきた。
[k]

＠
否定したい気持ちが、許せないという気持ちが、[r]湧き上がってきた。
[k]

＠
その気持ちが、[r]こいつらを今すぐ虫空間に叩き込んで、
[k]

＠
無制限の矯正コース、無限教育レースでも[r]始めてやれと[#囁:ささや]いてくるが―――
[k]

[messageOff]
[charaFadeout G 1.0]
[wt 1.0]

＠
……それは、もう既に。
[k]

＠カズラドロップ
私は何もしていません。
[k]

＠カズラドロップ
そうなりました。[r]そうさせられました。
[k]

＠カズラドロップ
あれは全部、夢でした。
[k]

＠カズラドロップ
でも[line 3][r][#夢として覚えています]。
[k]

＠カズラドロップ
当然でしょう？
[k]

＠カズラドロップ
私だって夢を見る妖精です。[r]奪われたからって忘れたりはしません。
[k]

[messageOff]
[charaScale G 1.2]
[charaFadein G 0.7 60,-280]
[wt 1.0]
[bgmStop BGM_MAP_127 3.0]

＠
ほんとう、なんて無防備。
[k]

＠
ねえ、別にもう一回やったって[r]いいんですよ？
[k]

＠
今度こそ完璧な採点基準で。
[k]

＠
今度こそ、誰の目から見ても[r]完璧な[#人類:パ　パ]になるまで。
[k]

[messageOff]
[charaScale H 1.4]
[charaFadein H 1.0 -50,-300]
[charaMove H 50,-300 30.0]
[wt 1.0]
[charaFadeout G 0.1]

＠
でも[line 3][bgm BGM_EVENT_45 0.1]
[k]

＠
きっと、自分が覚えているように、[r][&彼:彼女]の中にも少しは残っているのだろう。
[k]

＠
形はないかもしれないけれど。
[k]

＠
夢のおわりに、朝のひばりと共に[#瞼:まぶた]を揺らす、[r]曖昧な眠りの名残として。
[k]

＠
だったら、[r]記憶にも言葉にも繋がらなくとも。
[k]

＠
少なくとも、もう、ここにいる子供のことは[r]わかってもらえているはずだから。
[k]

＠
不完全な人間のことが大嫌いで大好きな、[r]矛盾だらけの私がここにいるということだけは、
[k]

＠
わかってもらえているはずだから。
[k]

[messageOff]
[charaFadeout H 1.0]
[wt 1.5]

＠カズラドロップ
……今日のところは、[r]それでいいってことにしといてあげます。
[k]


＠カズラドロップ
この程度を合格点にしておくしかないんでしょうから。[r]あくまで、今日のところは、ですよ。
[k]

＠カズラドロップ
未来的には、もちろん[r]隙を見て完全教育してあげるつもりです。
[k]

＠カズラドロップ
少しずつでも仕方ないので、[r]絶対に、ぜったいに[line 3]
[k]

＠カズラドロップ
[&アナタ:貴女]を完璧なマスターにしますからね！[r]ふんだ！
[k]


[messageOff]
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[wt 3.0]

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[charaLayer J sub #A]
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[wt 2.5]
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[wt 2.0]

[fadeout black 2.0]
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[end]